令和5年地価調査結果の概要

 令和5年の地価調査結果において、全国的に全用途平均・住宅地・商業地の地価が2年連続で上昇しました。福岡県では商業地の上昇率が前年比+5.3%で全国1位、住宅地が+3.3%で全国2位、工業地が+9.6%で全国2位を記録しており、全国的に高い水準にあります。

 福岡市の商業地では、久山町大字久原が前年比+20.4%の上昇でトップとなり、これは県道の拡幅工事の完了や物流倉庫建設の活発化が要因です。住宅地の上昇率では、博多区西春町3丁目が前年比+15.4%で最も高く、2024年春に開業予定の「桜並木駅」などのインフラ整備が影響しています。住宅市場では、分譲マンションの販売が堅調で、利便性と投資需要が背景にありますが、戸建て住宅の販売は陰りが見られました。

 

 福岡県内の工業地も物流需要と住宅需要が競合し、地価の上昇が続いています。特に福岡市周辺では、マンションや半導体関連企業の需要もあり、地価が高騰しています。このように、福岡県では物流や住宅、商業インフラ整備の進展により地価が上昇傾向にあり、特に都市部やその周辺地域で地価上昇が顕著です。