令和6年地価調査結果の概要

令和6年地価調査結果の概要によれば、福岡県内では地価の上昇が引き続き顕著です。全国平均で全用途平均、住宅地、商業地、工業地のいずれも3年連続の上昇が見られ、特に地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)での上昇は12年連続となりました。福岡県の商業地上昇率は前年比+6.7%で全国3位、住宅地は+3.8%で全国3位、工業地は+11.6%で全国1位となり、福岡県内の地価上昇は全国的にも高い水準にあります。

福岡市の中心部である天神や博多駅周辺では再開発の影響で商業地の地価上昇が顕著で、また、交通利便性が高い東区や粕屋町など市周辺の地域でも商業地の上昇が目立ちました。住宅地では、博多区麦野6丁目が前年比+19.1%の上昇率でトップに立ち、利便性の高い地域での需要が続いています。住宅市場では、分譲マンションの販売が堅調である一方、戸建て住宅にはやや陰りが見られ、大手ハウスメーカーの受注件数も減少傾向にあります。

工業地においては、共同住宅地としての需要が競合する粕屋地域の地価上昇が特に高く、分譲マンション適地としても地価が高騰しています。